Act.21

今回は2巻の山場だと思います。


戻ったら告白しようと駅のホームで決心した知賀。
知賀の部屋で帰りを待ちながら落ち着かない国斉さん。


この時の知賀くん、靴じゃなくてサンダルなんです。
こういう細かい描写に、ほんとにすぐ家に帰ろうって気持ちだったんだろうなというのが伺えてすごく胸に来る〜!


そして国斉さんは知賀の事ばかり頭の中で想像しちゃってます。
この想像がエロ方面じゃなく・・・ぶっちゃけ好きですって感じがいっぱいに詰まったうっとりな想像なんです!!
本人はまだ自覚してないんですけどね、ほんとにもう・・・
自分で気持ち悪くないか〜なんてツッコミしてるけど、今までのエロ妄想との違いに気付いてほしいですよ会長!!


胸が苦しくて落ち着かなくて・・・結局知賀を追っかけることに。
今ならすれ違わないはずってモノローグがいろんな意味で憎いです!!


さて2人が向かう国斉家。
まさに現場に集結しようとしてるんだと思うと緊張する一読者。


泣き崩れて自分がゲイだと告白した雛森は国斉家に乗り込んできた理由を近藤に話しています。近藤・・・周りがこんなだけど頑張れー


国斉しか親身になってくれる人がいないからってセリフを見て思ったんですけど、当時の(といっても最近ですが)雛森にとっては友情とか恋愛とか全部含めてほんとに国斉さんしかいなかったんだろうなって。
誰にも相談できなくて思いつめてしまった上での行動かと思うと擁護するわけじゃないんだけど・・・ちょっと同情してしまいました。
落ち着いて近藤が話を聞いてあげたのがすごくよかった。
本当に近藤は苦労?が多いけど絶妙なポジションと思う。


知賀たちが来る前に帰ったほうがいいと促す近藤は冷静。
国斉さんより知賀のが手に負えないってわかってるところはさすが。


でも来ちゃったーーー!!! 間に合わなかったよう!!


玄関のガラスが割れてるのに反応する知賀。
近藤に声をかけながらドアを開けようとするけど雛森が怯えちゃって咄嗟にドアを閉めちゃうんです!


閉められたドアを開けようとする知賀と、中で引き戻す雛森
国斉家に痴漢が入った事が思い出されてかっとなる知賀が、開いたドアの隙間から見たのは胸元を押さえた近藤の姿。
これは・・・なんていっていいのか。


近藤に何かしたのかと問い詰めた相手が雛森だったとわかった瞬間に
知賀は限界超えちゃったと思う。
振り切ってドアを開けた知賀に倒れ掛かってくる雛森
玄関に雛森を投げた拍子に転がったクラブ。
完全にキレてる知賀は怯えて泣きじゃくる雛森を掴み上げてクラブを押し付け何度も激しく壁に打ち付けちゃう・・・


近藤が知賀を止めに入った一瞬に、押し付けてたクラブから知賀の手が外れてしまい、怯えきって抵抗してた雛森の力が加わった勢いでクラブヘッドが知賀の頭に思いっきりぶつかってしまう・・・


この時の知賀のキレ具合は尋常じゃなかったと思う。
相手が雛森だっていうのもあるんだろうけど・・・見てて怖かった。
知賀にとって近しい2人が関わってるんだから冷静になれなくてもしかたなかったとも思うけど。
いろいろ複雑でキツいシーンです。


そして事件というか事故というか・・・この家で起きた出来事を何一つ知らないまま知賀を追っかけてきた国斉さん。
知賀の事だけ考えてて、顔が緩んじゃうくらい知賀の事でいっぱいな気持ちを抱えて追いついた家の前で待っていたのは1台のタクシー。


なんでタクシー? なんで雛森が家にいる?
タクシーの中に知賀が頭を抑えてる後ろ姿を見つけ、混乱したまま知賀を呼ぶ国斉さん。
でも声が聞こえてるのに知賀は振り返ってくれない。
駆け寄ってきた近藤に事情を聞いても怪我をしたとしか言われず、部室の鍵を渡されその場に取り残されて、学校に行って鍵を返すんだけど、先生に聞いても知りたい事は何もおしえてもらえない・・・


なんて一人ぼっちな展開なんだろう!!
ただ知賀の顔が見たいって気持ちだけで追いかけてきたのに


学校で止められたにも関わらず病院に行ってしまう国斉さん。
窓口で面会できないと言われたのに、ちょっと確認するだけといって黙って病院に忍び込んでしまいます。


見つからないよう隠れながら一部屋ずつ知賀の名前を探して歩いて
知賀に2度と会えないかもしれないって想像を必死に頭で打ち消して
やっと見つけた病室の名前にほらなって・・・
震えながら開けたカーテンの先に無事な姿を見つけた途端、言葉より先に涙が溢れてしまって止まらなくなる国斉さん。


思わずカーテンに顔埋めてしまうんだけど、知賀に呼びかけられても
まともに返事ができないほど泣きじゃくってブルブル震えちゃってて。
ただもう、知賀が無事だったとわかっただけで涙が止まらない・・・


カーテンを開けた先でぐちゃぐちゃに泣きまくってる国斉さんをぎゅっと抱きしめる知賀。
その時になってやっと、自分は知賀の事が好きだったんだと気付きます。


憎まれ口だって嬉しい。ただ知賀がいるだけで嬉しい。
涙が止まらないくらいに知賀の事が好き。自分が知賀を好きだって。
ようやく気付いた国斉さん・・・


ああーなんというか・・・気付くの遅い!!!この鈍感!!