Act.42

ダストボックスの中に人がいることに気づいた直後、いきなり背後から山城の襲撃に遭う知賀。
そして電話の向こうの様子がおかしいと気づく国斉と川和。


山城の独白のようなセリフから愛美のことだと気づく川和は山城兄の車に乗せてもらい国斉と一緒に山城別宅に向かいます。


一方で阿久津を押さえつけたまま山城の様子を伺っていた橋場。
山城が知賀を襲っているのを見て、ケンカの仲裁と託けて山城に怪我を負わせようと2人のもとに向かいます。
阿久津は橋場の行動に勘付き、山城に襲われてる知賀を助けようと別行動で動きます。
茂みに隠れたところから山城に近づこうとした橋場ですが気づかれてしまい、山城は抱え込んでいた知賀を放り投げようとします。


そこで阿久津が山城に体当たり。ようやく開放される知賀。
体当たりの勢いで倒れこんだ山城をすかさず押さえ込み、そのまま絞め落とそうとする阿久津。
体格差で振り落とされそうになりながらも知賀と橋場の助勢で何とか山城を押さえ込む事に成功。


未だに事態を掴めていない国斉は携帯も繋がらなくなった知賀をひたすら心配しています。
気持ちばかりが焦って、つい川和とも口論になりかける国斉。
国斉・川和が不穏な空気のまま別邸に向かうところで続きます。


ここまでがあらすじ。


感想・・・何から書いていいのやらって感じですが。
とにかく山城さんが半端なく怖いです。
いきなり知賀に襲い掛かるのですが腕を首に巻きつけて絞めながら、何度もダストボックスに叩きつけてます。
自分の腕も一緒に叩きつけてるのに、まるで痛みも感じないみたいに容赦なく知賀を落とそうとしてる描写は本気で怖い。


そしてダストボックスの中の人物は、やはり愛美だったようで。
この状況について語る山城の口調がやっぱり怖い。
こいつ(愛美)が公志郎を困らせたいというから協力してるだけ
約束どおり別邸を転々とさせてるだけ
無理やり入れたんじゃなくて 勝手に隠れているだけ
文字だけだと伝わらないのですが、とても淡々と言ってるんです。
あまりの豹変っぷりに言葉も出ない怖さが・・・


その山城に向かっていった阿久津は本当にすごいと思う。
不意打ちして押さえ込むとことか惚れそうなほど素敵です!
ただし女装というのが何とも・・・
あと山城に振り落とされそうになった時、山城の足を押さえつけた知賀に
「おりこう」ていうとことか、緊迫してるのに一瞬気が抜ける。


一方で国斉・川和のほうも別の意味で緊迫状態。
いきなり電話の向こうからうめき声とか争う物音が聞こえたらそれはビビると思う。
運良く山城兄の車に同乗させてもらった国斉さんだけど、またしても何の事情も知らないまま現場に向かってるんですよね。
雛森の時もそうだし・・・考えるほどに可哀相になってくる!


見開きでモノローグが綴られてるのですが、私的に一番胸にきたのが
知賀を心配しながら俺の為に・・・て思ってたとこです。
自分が知賀を好きだから、自分のために無事でいてほしいっていう、その気持ちの正直さがとても印象的でした。
川和に対しても今までわりと従順な感じだったのに、自分の意見を通そうとする様子が伺えて本当に変わったんだなって改めて感じました。


その川和ですがこっちもキツいといえばキツいです。
山城兄との会話で、実際自分はただ側にいただけで独りよがりだったって言うんですが・・・
深読みになってしまうけど、やっぱり山城への気持ちって肉親の情みたいな感じなんじゃないかと思えてしまうんです。
山城の面倒を見てやってるつもりだったのにこういう事態になってしまって、結局自分だけが空回りしてたって感じに受け取れました。


側にいてくれる人のおかげで世界が変わる事がある
そういう人がいてくれるだけで自分に意味を見つけられる


国斉さんにとってはこれはそのまま自分に当てはまるのだろうけど
川和にとっては逆に絶対認めたくないことだと思うわけで。
だからこの2人が対立してしまう空気になるのは当然かなって。


それぞれの気持ちが複雑に絡んでて続きがすごく気になります。